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耐震改修のすすめ

リフォーム設計担当の上田です。
能登半島地震に被災された方には心よりお見舞い申し上げます。
まだまだ復旧の道のりは長いとは思いますが、自分ができることがないか微力ながら模索している最中です。
富山県は地震が少ない県として日本一でした。
気象庁のデータで過去10年間の各都道府県の地震回数を比較すると、富山県が一番少ないのです。
そのことに安心していた富山県民の皆さんは、今回の地震にかなり驚かれたことと思います。
地震後から、耐震診断の要望がかなり増えているようです。
そして 多くの建物が、下図のように『倒壊する可能性が高い』と診断されています。
耐震診断書を見てショックを受けたお客様から、弊社に多くの問い合わせがありました。
耐震診断の結果、耐震性に問題があると思われる建築物は、適切な補強工事を行う必要があります。これを耐震改修と言います。
県では、市町村と連携して 耐震改修工事に対する支援制度を設けていますが、対象になるのは、昭和56年5月31日以前に確認申請を受けた建物、つまり「旧耐震基準」で建てられた住宅のみとなります。
富山県には大きな住宅が多いため、建物全体的に耐震改修をするとなると 多額の費用がかかります。
そこで提案するのが、部分改修です。
例えば、1階部分を重点的に耐震改修する。
【水廻りをリフォームするのに併せて耐震補強】
【人が集まる部屋(LDK)や寝室を、重点的に耐震補強する】等
特に重要視したいのが、『建物を支える土台となる基礎』の耐震改修です。
古い建物は、基礎が外周部分にしかない場合があります。基礎の中に鉄筋が無いこともあります。(無筋コンクリート)
現行の建築基準法では、基礎は「一体の鉄筋コンクリート造とすること。」と定められています。
基礎内に鉄筋が入っているかどうか探知機で確認しています。
建物全体を持ち上げて基礎を造り直しています。
筋かいを入れる壁の下に基礎を造っています。
既存基礎の外側に新たに基礎を造りました。
また、『建物の骨格となる軸組』の耐震改修も重要です。
既存の柱の外に新たに柱を建てて筋交を入れました。
このように、外壁改修を伴うリフォームをする場合には、耐震改修工事も併せて行いやすいので、お奨めしております。
また、同時に 断熱改修を行うチャンスでもあります。
安心・安全のための耐震工事にプラスして、快適性を向上させる断熱改修工事もぜひしていただきたい工事です。
床の断熱改修工事中
天井・壁の断熱改修工事中
窓を入れ替えたり、内窓を取り付けることで、更に断熱性を高めることができます。
窓の断熱改修工事に利用できる補助金もありますので、ぜひお気軽にお問合せください。